債券投資信託のメリット・デメリットを徹底解説【投資初心者向け】

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投資信託を始めようとしたときに「リスク分散のために債券を買う」と聞くことはありませんか?

投資をするときにリスクに備えることはとても重要なことですが、なぜそうするのか?と疑問をもっていると始めることができなくなりますよね。

困っている人

債券投資信託って何?
債券と何が違うの?

みゆ

債券投資信託と債券違いやリスクのことがわかると投資信託を安心して始めることができますよ!

まずは債券投資信託と債券を、そして債券と株の違いを理解して、リスクのことを考えていきましょう。

この記事を読むと債券投資信託の基本的なことがわかって、資産運用を始めることが怖くなくなりますよ!

預貯金とのバランスを考えながら投資をすることで、大切な資産を守りながら育てていくことができます。

この記事を読むと・・・

・債券投資信託と債券・債券と株の違いがわかる!

・債券投資信託のメリット・デメリットがわかる!

・リスク管理と具体的な比率がわかる!

この記事を書いた人

この記事を書いているわたしは元メガバンク行員で、お客さまのお金に関するお悩みの対応をしていました。家計を見直して資産を増やすためのお金の知識をお伝えします。

タップできる目次

投資初心者におすすめの債券投資信託とは?

債券投資信託」は一般的に株式よりもローリスク・ローリターンな投資対象で安全資産と言われることもあります。

債券投資信託の基本的なことをお伝えします。

債券投資信託の基本的な定義と概要

債券投資信託は債券を投資対象とした投資信託です。

投資家から集めた資金を用いて債券(企業や政府が発行する借金の証書)を購入し、その利息や償還金を投資家に分配する商品です。

基本的に長期的な視点で安定したリターンを目指します。

引用元:MINKABU

市場環境や運用の質によりリスクも存在します。

債券投資信託での投資の基本的な視点

自分の投資目標とリスク許容度を理解しましょう。

一気に大きく資産を増やそうリスクが大きくても大丈夫という人では、債券投資信託は思うような資産にすることは難しいでしょう。

長期的で安定的な運用を求めている人に向いている運用商品です。

株式や債券、そのほかのものをミックスさせたバランス型も投資信託にはあります。

リスクを分散させながら資産運用をしていきたい人は債券投資信託の内容を理解して投資信託商品を決めるのがいいでしょう。

期間と利息率、手数料・管理費・そして過去の状況と今の市場環境を考慮しましょう。

債券と株式の値動きの関係

債券市場は株式市場と逆の値動きを見せる傾向があり、リスク分散させるために債券や株式の配分を考えていきましょう。

引用元:SMBC日興証券

債券投資のみ、株式投資のみよりも、分散投資(株式や債券などが混ざったもの)のほうが、もし株価が下落しても債券が値上がりしている可能性があることがわかります。

運用総額の値動きを小さくする効果が期待できます。

債券とは?株式とは?その違いを理解する

債券と株式はともに企業が投資から資金を調達する方法ですが、その内容とそれぞれの違いを解説します。

債券とは資金を調達するための証券

証券は政府や企業が資金を調達するために発行する証券の一種です。

債券を購入すると購入者は債券の発行者から一定期間後に元本を返済するという約束を受けます。

さらに発行者は通常定期的に利息(クーポン)を支払います

債券の利回りは債券の価格に対する利息の割合であり投資の収益率を示します。

債券の価格が上がると利回りは下がる・債券の価格が下がると利回りは上がる

債券の価格決定3つの要素

債券の価格利息・リスク・市場の利息率が複合的に作用して決まります。

利息が高い・リスクが低いほど価格は上がります

また市場の利息率(経済全体で取引される貸借の金利)が下がると既存の債券は価値が上がり、逆に市場の利息率が上がると既存の債券の価値は下がります。

銀行がお金を貸出するときの金利や政府が発行する国債の金利など、多くの要素によって決まる

債券がリスクが低いといわれる理由

債券は株式と比べてリスクが低いとされることが多いです。

理由は債券の発行者が倒産した場合でも債権の発行者が倒産した場合でも、債権者(債券保有者)は株主よりも優先して返済を受ける権利があるからです。

しかし債券には発行者が利息や元本の返済をしないリスク(信用リスク)があります。

信用リスク:債券の発行者が利息または元本を返済できない可能性があること

このリスクは【債券の格付け(レーティング)】からある程度予測することができます。

S&P(スタンダード&プアーズ)ムーディーズ
最高の信用力を持つ債券AAAAaa
信用力が非常に高い債券AAAa
信用力が高い債券AA
信用力が十分あるとみられる債券BBBBaa
デフォルトリスクが高まる債券(投機的グレード)BB・B・CCC・CC・CBa・B・Caa・C
デフォルト(債務不履行)した債券D

この信用リスクをチェックするためには発行体の事業内容や財務状況などに関する情報を確認するには、目論見書などを見ておく必要があります。

株式とは所有権を表す証券

会社の所有権を表す証券の一種で、一つの株式は会社の一部を所有していることを示します。

投資家が株式を購入するとその会社の一部の所有者になるということです。

株式の価格は会社の業績・経済状況・投資家の感情などさまざまな要素によって決まります。

株式は公開市場で買ったり売ったりできる

会社が利益を上げるとその一部が株主に分配されることもあります(配当)。

株式の配当は現金

株式の配当は通常、現金で支払され、各株主が所有する株式の数に応じて分配されます

配当を決定するのは会社の経営陣で、通常は四半期ごとや年間ごとに定期的に発表されます。

しかし全ての会社が配当を支払うわけではありません。

成長段階にある企業は利益を再投資に回すことが多く、配当を支払わないこともあります。

配当金は権利確定日(会社の決算日と同じ場合は多い)時点で株主名簿に登録されている必要があります

株式を購入してから配当金を受け取るために権利付き最終売買日までに買い付けの約定をしておきます

株式投資のリスク

株式投資にはいくつかのリスク(価格の振れ幅)があります。

預金とは異なり、元本が保証される金融商品ではなく元本割れする恐れがあります。

株式投資のリスク

・価格変動リスク…株式が値下がりして損失が出る

・信用リスク…投資した会社が倒産してしまう

価格が下がれば損失となる可能性があり、価格が上がれば利益を得ることもできます。

投資は自己責任・適切なリサーチと理解が必要!

債券と株式の投資リターンとリスクの違い

債券と株式のリターンとリスクのそれぞれの違いをお伝えします。

債券株式
リターン・定期的な利息支払い(クーポン)
・満期時に返済される元本
利息支払いは事前に決まっているため収益は予測可能
・株価の上昇(キャピタルゲイン)
・配当
価格変動は企業の業績や市場の状況によるため高い利益をもたらす可能性がある
リスク・比較的低い
・信用リスクと価格変動リスクがある
・信用リスク:債券発行者が利息や元本の返済を行えない
価格変動リスク:市場金利の変動
・比較的高い
・企業の業績が悪化→株価の下落→資本損失を招く可能性あり
配当の支払いは必ずしも保障されていない

債券投資信託と債券の違い

債券投資信託と債券はどちらも投資の一種ですがいくつか大きな違いがあります。

債券投資信託と債券に投資するときの違い

債券投資信託は債券単体の投資よりも分散投資が容易でリスクを低減することができますが、手数料に違いがあります。

債券

政府や企業が資金調達のために発行する金融商品です。

投資家が債券を購入すると債券発行者は一定の期間にわたって定期的に利息を支払い、最終的には元本を返済します。

債券にかかる手数料

購入手数料債券を購入するときに発生する手数料
一般的に取引額の一部として計算される
売却手数料債券を売却するときに発生する手数料
取引額の一部として計算される
管理手数料投資顧問や資産管理会社が債券ポートフォリオの管理に対して請求する年間手数料
資産の総額の一部(※)として計算される
年に1回または四半期ごとの請求となる
取引手数料一部のオンラインブローカーでは取引ごとに発生する場合がある

※ポートフォリオ内に含まれるすべての金融資産(債券・株式・現金・投資信託・その他の証券など)

・分散投資をしたい場合は手数料はかからない場合が多い

・債券を購入するための大量の資金が必要となる

手数料の詳細や金額は、証券会社や投資プラットフォームで違うので投資を行う前に確認しましょう。

債券投資信託

投資信託の一種で投資のプロが管理してくれています

管理してくれるプロに対しての手数料が発生します。

投資信託の運用会社は投資家から集めた資金を用いて多数の債券に投資します。

したがって投資家は債券投資信託を通じてさまざまな債券に一度で投資することができます。

債券投資信託にかかる手数料

購入時手数料購入時にかかるもの
通常申込価格の数%を費用として払う
購入時手数料のかからないものもある『ノーロード』
信託報酬(運用管理費用)運用期間中にかかるもの
投資信託の運用・管理にかかる費用
純資産総額に対して所定の金額が差し引かれる
監査報酬運用期間中にかかるもの
公認会計士などによる監査にかかる費用
売買委託手数料売買する際にかかるもの
投資信託会社が投資信託の運用において株式・債券などを売買する際にかかる手数料
運用報告書の中で1万口(元本10,000円)あたりの費用明細に記載されている
信託財産留保額解約時にかかるもの
換金時に支払う
商品によって差し引かれないものもある

債券投資信託は分散投資が容易でリスクの低減が可能となります。

投資信託によって手数料の体系は異なるので、投資を行う前には各投資信託の「目論見書」をよく読んで費用の理解をすることが大切です。

債券で運用するのに「株式投資信託」もある

株式投資信託は投資家から集めた資金を使って株式市場に投資する金融商品です。

その中は株式だけとは限りません

ファンドの運用方針や目的から以下のようなものも組み込まれることがあります。

・債券

・現金当の流動性資金

・REIT(不動産投資信託)

・ETF(上場投資信託)

・コモディティ(原油などのエネルギー・金などの貴金属・大豆などの穀物)

・デリバティブ(派生金融商品)

株式を1株でも組み入れることができることになっている投資信託は「株式投資信託」に分類されます。

たとえば「米ドル建ての米国国債」を主な投資対象としている投資信託でも、株式が1組でも組み入れられていれば「株式投資信託」に分類されることになります

投資信託商品の内容を確認するときは「目論見書」「説明書」を必ず確認しましょう。

債券投資信託の4つのメリット:初心者におすすめの理由

債券投資信託は安定性と分散投資の提供により初心者に適していると言われています。

分散投資によるリスク管理の効果

債券投資信託に投資することで、一つの商品を購入するだけで多くの債券に投資することができます

一社のみに集中投資を行った場合、その企業が倒産したときは債務不履行となり元本も失うことになりますが、債券投資信託ならさまざまな企業に投資を行っていることになります。

この中の一社が倒産したとしても他の企業に投資している債券の元本と利益は保証されているのでリスクが分散できています。

プロによる運用で初心者でも安心

投資信託は専門のファンドマネージャーによって運用されます

ファンドマネージャーとは投資ファンドの資産を管理して投資戦略を立案して実行する役職のこと

投資家自身ではなくファンドマネージャーが銘柄選定や売買のタイミング、運用を行ってくれるため、債券を買うだけであとは資産運用や時間や手間をかける必要がなくなります。

安定したリターンが見込める債券投資

多くの債券投資信託は含まれる債券から得られる利息を定期的に分配します。

債券は株式よりも値動きが比較的緩やかで長期的に投資を行うことにも向いています

債券から得られる利益が定期的に分配されることから、投資家は安定した収入を得ることができます。

少額からでもできる運用

多くの債券投資信託は少額から投資ができます

投資信託は証券会社・銀行などが投資家から少額ずつ資金を集めて、大きくまとまったものを専門家が運用する金融商品です。

個別の債券を直接購入する場合、個人向け国債なら額面1万円から、普通社債などは10万円単位から100万円単位となり多額の資産が必要となります。

債券投資信託であれば数千円から購入できるものもあり、個別の債券よりも手軽に投資が始めることができます。

債券投資信託を選ぶときの2つの注意点

債券投資信託を始めるにあたり、注意すべき点があります。

元本保証されてはいない

債券は元本があらかじめ決められた期日に返済されることが約束されており、安定的な運用ができるといわれていますが元本保証された商品ではありません

損失が発生する場合もあります。

・債券の発行元が債務不履行(デフォルト)になる

・中途解約する

条件によっては売却(償還)差益を得ることもありますが、売却(償還)差損が発生して元本を割り込むことがあります。

そのため投資の前には発行元の運用方針を確認し、リスクを把握しておきましょう。

手数料・費用がかかる

債券投資信託には手数料や費用がかかります

普通分配金や譲渡益によってリターンがあっても、手数料や費用によって赤字になることがあるので注意が必要です。

購入前に必ず確認しておきましょう。

購入時手数料購入時にかかるもの
通常申込価格の数%を費用として払う
購入時手数料のかからないものもある『ノーロード』
信託報酬(運用管理費用)運用期間中にかかるもの
投資信託の運用・管理にかかる費用
純資産総額に対して所定の金額が差し引かれる
監査報酬運用期間中にかかるもの
公認会計士などによる監査にかかる費用
売買委託手数料売買する際にかかるもの
投資信託会社が投資信託の運用において株式・債券などを売買する際にかかる手数料
運用報告書の中で1万口(元本10,000円)あたりの費用明細に記載されている
信託財産留保額解約時にかかるもの
換金時に支払う
商品によって差し引かれないものもある

株式と債券のバランス60/40

資産を配分するバランス型ポートフォリオとして『60/40ポートフォリオ』という言葉があります。

株式60%・債券40%で安定した資産の増加とリスク軽減となると言われていて、アメリカではオーソドックスな手法として多くの投資家から支持されています。

みゆ

1つの目安として参考になりますね!
株式や債券の特徴を知ったうえで自分に合ったバランスを考えましょう!

投資信託にはさまざまな商品があるので商品解説をよく見て、バランスや配分もチェックしましょう。

債券投資信託や投資信託は証券会社での口座開設が必要です

SBI証券が気になる!って人はこちらを参考に

まとめ:債券投資信託で安心投資を始めよう

債券投資信託はローリスクローリターンの資産運用の方法として活用されています。

リスク分散ができ、少額から始めることができて安定的な運用ができることで初心者も安心して投資を始めることができます。

債券投資信託のみばかりでなく株式投資信託との配分を考え、自分のリスク許容度に合わせた運用を考えてみましょう。

マーケットリスクや手数料の観点から、経済状況や債券の企業や国を調査したり目論見書で確認していくことが必要です。

投資は自己責任です。

メリットやリスクを理解した上で運用を始め自分のスタイルに合わせて配分して、理想的な資産形成が行えるようにしましょう。

机とパソコン

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